中日、他球団から「えっ?そんなこともしてないの?」と言われていた
CBC若狭敬一アナウンサー 【ドラゴンズ 球団本部長 朝田憲祐さん】 朝田さんは中日新聞社の元記者。社会部が長く、県警(警察)の担当もしていた。要は取材のプロ。人の話を聞くプロ。調査、ヒヤリングのプロ。基本、警察からの発表文を見て記事を書くが、記者は更に警察の人間から情報を聞きいて取材元を明かさずに裏取りをしてどこの新聞社、放送局よりも速く一報を打つことが大事。この朝田本部長も人の懐に飛び込んで、情報という貴重な商品をあの手この手で取っていた方。初めて会って名刺交換をすると非常ににこやかで人当たりの良い方。 グッと真面目な話をするときにはトーンが変わり、この方と話をしていると僕も何でも喋ってしまいそうになるという人だった。朝田本部長こそが今後のドラゴンズを変えていくキーマンの一人ではないかという感じがした
ドラゴンズ球団 朝田球団本部長 ※要約 【嶋ヘッドコーチなど、今回のコーチ人事について】 Q: なぜ、球団主導でコーチ人事をしたのですか? 「これまで中日というのは、1軍監督にコーチ人事 “ほぼお任せ” という状態でした。1軍の監督が代われば2軍の監督やコーチも入れ替わりました。 すると指導方法も変わるし、使われる選手、使われない選手も変わってきます。もちろんそれで上手くいった時期もありました」 ー それは星野さんや落合さんですよね? 「そうです。お二人は実績を残した素晴らしい監督です。ただ、その幻影を追い掛け過ぎてはいけないと思っています。
これは色々と他球団の話を聞いたり、今居る中日のスタッフと話をしたりして、今後、誰が監督をやっても中日という球団のシステムはこうなんだというものを確立しなければならない。 まずは2軍だけでも確立しなければならないと思いました。そうでないとドラフトでせっかく取ってきた選手が育ちません。 私は去年、新聞社から来た素人です。そんなズブの素人がプロ野球を理解できるわけありません。まずは人の話を聞くところからです」
【球団改革】 Q:具体的には、誰にどんな話を本部長就任から聞いていったんですか? 「今年は2軍に帯同することが多かったので、落合英二2軍監督とはよくコミュニケーションを取りました。あとは基本的にウエスタン・リーグの球団の方ですね」 Q: 影響を受けた球団の方はありますか? 「ソフトバンクさん、オリックスさん。この2球団からは『えっ? 中日さん、そんなこともしてないの?』と言われることもありました。お恥ずかしい話です。私としては2~3周遅れているという実感です」 Q: その遅れを感じて取り入れたものはありますか? 「はい。すぐに取り入れられるものと取り入れられないものがありますが、取り入れたものとしては “寮の食事の改善 ” “選手のメンタルケア” “選手の育成計画” とかですね」
Q: その他に話を聞いた人は? 「ウエスタン・リーグにはイースタン・リーグの編成スタッフが見に来ているので、イースタン・リーグの球団の人とも話をしました。日本ハムのコーチ人事。あそこはほとんど球団主導。監督が連れてきた人はもうわずかです。DeNAもそれに近かったですね。 ソフトバンクは今年、ドラフト会議に小久保監督が出席しませんでした。球団によってはドラフトも球団主導で行うチームもあります」 Q: 今年の中日のドラフトについてはどうでしたか? 「今年のうちのドラフトは井上監督の意向をしっかり聞きましたし、スカウトの話もしっかり聞きました。球団主導、我々があの選手この選手ということはなかったです」
ドラゴンズ 荒木雅博 球団本部長補佐 ※要約 【球団としての選手育成ビジョン作り】 これまでのドラゴンズは球団としての選手育成というものがはっきりとした形では作られてなかった。球団90周年の今年から先の3年5年のスパンでのチーム作りをしていく。 入ってきた選手の育成プログラム。3年後、5年後、どういった選手に育てていくのかという所を具体的に作っていく。それによってチーム全体の年齢的な編成もある。選手の特徴や個性といった一番大事な所も分けて行く。年代を経た選手はFAまで何日なのか、FA流出の危機管理も含めて 将来に向けてのチーム編成を今、取り組み始めている。オリジナルの育成ビジョンを持っている球団はいくつかある。ドラゴンズとしては今後、人が代わっても変わらないシステムというものを構築し始めている。
ドラゴンズ球団 朝田球団本部長 ※要約 【球団改革】 「強いチームの真似、在る球団の真似を全部すれば全部フィットするとは思っていません」 朝田本部長はこの辺りのバランス感覚がある人であり、積極的に。自分が野球に素人である自覚、中日がずっとCSに出ていない現実、そういったことを変えていかないといけないという意識はある。 「これまでのやり方では、なかなか上手くいかないと思います。今入ってくる選手と強かった頃の選手では考え方や価値観も違いますから」 Q: 今後も1軍監督や1軍コーチなど、色々ある人事を球団主導に変えていく可能性はありますか? 「ゆくゆくは、そうなる可能性もありますが、まずは2軍からですね。焦りはないです」
Q: 反発や抵抗もありますよね? 「前例踏襲が一番楽ですよ。でも、ずっとCSに行ってないわけですから変えていかないと。ハレーションは起きます。嫌われます。でも、嫌われ役でいいんです。大事なのはドラゴンズを強くすることだと思っています」 若狭アナウンサー、コラムの最後に 「 私は初めて会ったかもしれません。球団関係者でこんなに熱いことをこんなに穏やかに話す人を。朝田本部長にコーチ人事他、色々なことを聞いてみて少しドラゴンズが変わる気がしました」 CBCラジオ 若狭敬一のスポ音(若狭アナ)
何かと問題が多いと言われる中日のフロント、編成陣にも変化の兆しはあるという。球団関係者はこう続ける。 「昨シーズンの途中に就任した堀中寛樹スカウト部長は広報部長を務めていましたが、もともと入団した時から編成、スカウティングを担う役割を期待されていたそうです。マネジメント能力も高く、その点も評価されたのでしょう。 他球団で実績のあるスカウトも加わり、これまでの体制を見直しているようです。あと、選手、コーチとして現場をよく知る荒木雅博が球団本部長補佐に就任したことも大きいですね。これまではフロントと現場の連携がうまくいっていないところがありましたが、それを解消する役割として適任ではないでしょうか」 荒木氏は2023年オフにコーチを退任した後、解説者として活動する傍ら、高校などでも臨時コーチとして指導するなど、アマチュア球界にもつながりを広げている。また、ロッテで長くスカウト、編成を務め、今年から中日のスカウトに加わった永野吉成氏は、荒木氏の熊本工業の先輩にあたる人物だ。
実際、今年のアマチュア野球の現場を見ると、中日のスカウト陣が昨年よりも多くの人数をかけて視察する“クロスチェック”の機会が明らかに増えている。体制の変化は、現場でも感じられる。 今年3月の選抜高校野球が行われた甲子園でのこと。 記者席の横にある通路で、中日のスカウトがずっと立ったまま熱心に試合を見ていた。不思議に思った筆者が話を聞くと、今年から甲子園大会は全員で視察するようになったそうで、一人一席では狭くて見づらいため、通路で選手をチェックしていたという。 成果が出るまでには時間がかかるかもしれない。それでも、こうした動きがプラスに働く可能性は十分にある。荒木氏のフロント入りをきっかけに、現場と編成の距離をどこまで縮められるか。中日の再建は、そこにかかっている






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